小さい秋を見つけに行こうね。


日増し秋が深まってきて、オイラもちょっとセンチになって思い出なんぞに浸ってしまうよ。去年の今頃、おとんとおかんはオイラと散歩しながら木の実や草を拾ったりして、色々な物を作ってたよ。クヌギの実と椎の実で「クヌギちゃん人形」を、猫ジャラシや栗でリースを等々・・二人で工夫しながらアハアハ楽しんでたよ。近所の友達達も、色んな物を拾ってきてくれて、秋の夜長を十分楽しんだよ。まさしく、収穫の秋だったよ。でも、今年はオイラがあまり遠くまで散歩に行かないんだ。オイラ、若者のような好奇心が薄らいで、仕事一筋ワンコになってしまったよ。いかんいかん、この調子でいたら老けてしまうよ。何か、わくわくすることを見つけなくっちゃね。そういえば、今年はまだクヌギの実も落ちてきてないなあ。去年は確か、九月三十日におかんが「誕生日プレゼント」ってクヌギを沢山拾ってたよ。可哀想におとんが何もプレゼントしないから、自分で何とかしてるじゃん。今年は何かしてあげたかなあ?オイラ?オイラのプレゼントは「大きな愛情じゃん!」駄目だよ、おとん、真似をしても・・「いらねえよ〜」って言われるから・・また、皆で「小さい秋」を見つけに行こうね。