ルーツ


告別式に出かけたおとんが帰って来たよ。見慣れない服装だから、オイラ心配で心配で・・・顔を見たとたんに、思わずしがみ付いちゃったよ。告別式って、当然だけど亡くなった方と関わりを持たれた方達が参列してるんだけど、その人のルーツみたいなのが伺えるよね。そしてまた次の世代に引き継がれていくんだなぁ〜っていうのが・・・そうして人は心の中でず〜っと生き続けるのかなぁ〜?ルーツって言えば、おかんがオイラの噛み癖に悩んでいた頃、オイラは何処で、どうして飼われていたんだろう?どんな親から生まれたんだろう?って真剣に調べようとしたんだ。「噛む犬」がいるなんて信じられなかったし、このままじゃ、保健所行きかも?って悩みまくったんだ。血統書を見ても、飼い主の連絡先はわからないし・・結局、三年位、ボーダーコリーと書かれた本を買いあさってはオイラに似た実例はないか探してたよ。でも、そんなの無理だって気づいたんだ。自分の子供も育児書通りじゃなかったってね。オイラを犬だって思うからいけなかったんだ。悩んだおかげで今の関係が築けたんだから「よし!」としようよ。もうすぐ、オイラも満五歳になるよ。一緒にオイラ達の「歴史」をつくっていこうね。